FC2ブログ

■美術制作のスタンス

今回の絵本の制作は子供の反応を見ながら進めていたわけです。これがすごくハッキリした反応。絵本を手渡した時は大喜びで「やった!やった!」と言って飛び跳ねるわけです。恐らく普段は壁に吊ってあって手の届かない原画が、絵本になって手元でじっくり見ることができるようになったからだと思います。喜びが爆発するんですね。その割には絵本の扱いが雑なんですが。とにかく、絵を描いていて、こんなに反応があったことは初めてで、嬉しかったです。「あーもういいや、筆を置いても」って思えました。

大人の方は、それこそ神妙に一枚一枚をご覧になって、お考えになっているのか、苦虫を噛んだような唸り声を上げたりして。絵というと難しいものという感覚があるのかもしれません。有難い気もしますが、疲れてしまうのではないかと、心配で、残念です。同性の方だと特に、見栄やライバル心や警戒感から、イロイロお考えになっているのかも。たまに、「何とも言えない」といったような、きょとんとした表情をなさる方もいます。

ところが私自身は、絵を難しいものと捉えていません。知識を前提にしない絵を目指しています。これは、美術史を少し勉強すれば、宗教画がそうですが、絵がメタレベルの低いものであることは、誰でも知っているはずで。実践しようとしている人はいないかもしれませんが。つまり、例えば文盲の方でも楽しめる絵であることが、私のスタンスです。たまに外国人が来ると喜んで見てくれますから、成功している面はあるのだと思います。色彩・形態・テクスチャーが主な課題で、美術思想史については、とにかく無視しています。

そういうスタンスなので、日本人の方からは逆に違和感があって、警戒感が出てしまうのかもしれません。そもそも、作家に学歴を隠されると、何か不安を感じるような見方をしていては、私の個展は落ち着かないでしょう。ここは、頑なです。以前、アート・ポイントの岡田さんに言われて一度だけ学歴を出したことがありましたが、それ以降は一度も出していません。美大を出ていませんから、私のメリットになることは無いですし、学部時代は普通の大学の美術部の部長として積極的に他大学と交流をしたのですが、美術のレベルが偏差値とは違うことは目に見えていましたから、何の参考にもならないと。


プロフィール

永瀬宗彦 - Nagase Munehiko

Author:永瀬宗彦 - Nagase Munehiko

画家・永瀬宗彦の雑記帳です。

美術作品紹介→Homepage

詳細プロフィール→About.me

お問い合わせ→メール / Twitter / FB

検索フォーム