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■メモ:本震直前の震源域 スロースリップ発生確認 東北大(河北新報)


東日本大震災の本震の直前、震源域でプレート(岩板)境界がゆっくりずれ動くスロースリップが起きていたことを、東北大地震・噴火予知研究観測センターの伊藤喜宏助教(地震学)らが海底圧力計の観測で突き止めた。前震活動の解析でスロースリップ発生を指摘した先行研究はあったが、直接確認したのは初めて。大津波を引き起こした日本海溝付近のプレート境界の巨大滑りについて、伊藤助教は「スロースリップが原因になった可能性が高い」と結論付けた。
 スロースリップは2011年1月下旬、普段は地震があまり起きない場所で始まった。観測データから東西35キロ、南北100キロにわたり平均40センチずれ動いたと推定され、マグニチュード(M)7.0の地震に相当するエネルギーを解放した計算になる。
 周囲のひずみが増加し、2月にM5級の地震を相次いで誘発。本震2日前の3月9日には、プレート境界のさらに深い場所でM7.3の最大前震を起こした。地殻変動が続いて本震につながった可能性があり、スロースリップから巨大地震に進展する一連の過程が確認できたという。
 本震では、海溝軸そばのプレート境界が50メートル以上ずれ動いた。従来は地震時に大きく滑らない場所とされていたため、発生メカニズムには謎があり、いくつかの説が提示されている。
 伊藤助教は、スロースリップが海溝方向に加速しながら続いていたとみられる点に着目。付近のプレート境界の摩擦抵抗を低下させ、滑りやすい状態になったところに、本震震源で始まった滑りが広がり、大きくずれ動いたと推測する。
 スロースリップは08年11月中旬にもやや小さい規模で起き、約2週間で収束していたことも判明。プレート境界深部でM5.7の地震を誘発したが、スロースリップは止まっており、大きく滑らなかったとみられる。
 伊藤助教は「スロースリップが周囲に影響を与え、地震の引き金になる現象だということを検証できた。観測やシミュレーションの技術が発達すれば、地震の発生予測につなげられるのではないか」と話している。


[スロースリップ] プレート境界や地下の断層が、地表に大きな揺れをもたらさずに、普通の地震よりはるかに遅い速度で比較的長い期間をかけてずれ動く現象。「ゆっくり滑り」とも呼ばれる。ずれた部分はひずみを解放するが、周辺は逆にひずみが増加し、地震が起きやすくなるとされる。衛星利用測位システム(GPS)を用いた地殻変動観測により、各地で検知されている。


2013年05月10日金曜日

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永瀬宗彦 - Nagase Munehiko

Author:永瀬宗彦 - Nagase Munehiko

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