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■事例:釣り船の船長、接近に気付かず…乗船者証言-海自艦衝突事故

広島県沖の瀬戸内海で起きた海上自衛隊の輸送艦「おおすみ」(全長178メートル)と釣り船「とびうお」(全長7.6メートル)の衝突事故で、
とびうおの高森昶(きよし)船長(67)=死亡=が衝突直前まで両船の接近に気付いていない様子だったことが、乗船者の証言で分かった。
また、とびうおに乗っていて意識不明の重体だった大竹宏治さん(66)=広島市中区=が16日午前1時55分、
搬送先の山口県岩国市の病院で死亡した。この事故での死者は2人となった。

 毎日新聞の取材に証言したとびうおの乗船者、寺岡章二さん(67)=同=によると、おおすみは事故当時、
とびうおの後方約500メートルから接近してきたという。寺岡さんは船尾の方を向いていたが、高森さんは前を向いて操船していたため、
気付いていない様子で、「まさかぶつかるとは思わなかったので何も知らせなかった」と説明。その後、
「おおすみはとびうおを追い抜こうとした際、右側から左に旋回する形で近づいてきた」と振り返った。

 海上衝突予防法は、前方の船を追い越す場合、追い越される船の進路を避け、十分な距離を確保しなければならないと規定。
また、互いの船が進路を横切る場合は、相手の船を右側に見た方に進路を避ける義務を課している。寺岡さんの証言だけでは、
追い越そうとしたおおすみに回避義務があるのか、相手の船を右側に見ていたとびうおに回避義務があるかはまだ不明だ。

 さらに寺岡さんによると、衝突の4、5メートル手前でおおすみが警告の汽笛を鳴らしたものの間に合わず、
そのまま衝突したとみられる。寺岡さんは「高森さんは現場海域に来ることが多かったと聞き、
操船にも慣れている様子だった」とも証言。ただ、とびうおに乗っていた4人は救命胴衣を着ていなかった。【高橋咲子、黄在龍、吉村周平】

毎日新聞 1月16日(木)15時0分配信
おおすみの接近に気づいていた寺岡章二さんが「まさかぶつかるとは思わなかったので何も知らせなかった」と証言した。典型的な知の空白域が現出した事例である。一方は知っている、もう一方は知らない。前者は後者が知っていると思っている。しかし実際は後者は知らない。

知っている人が、自分だけでなく他者も知っていると思い込んでいる。この構図によって事件・事故が起こることは多い。従って、この構図の解消は事件・事故を未然に防ぐ手立てになるとみていいだろう。

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永瀬宗彦 - Nagase Munehiko

Author:永瀬宗彦 - Nagase Munehiko

画家・永瀬宗彦の雑記帳です。

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