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■鶴見線と京浜工業地帯(8)

石油化学プラントは砂漠が似合う。駅から出て昭和方面に外歩くと、西からの日の光は強く、閑散とした道路を照らしつけていた。そのため水分は乾上って、埃っぽい風が吹いていた。遠くを眺めても樹木はなく、砂漠にいる印象が強まった。

右手側に大小さまざまなタンクと、鉄製のパイプの構造物が遠望できた。おそらく新日本石油と東亜石油の製油所だ。


左手側には大型のタンクローリーが給油をするであろう施設があった。今は人っ子一人いないが、平日にはこの施設も賑わうのだろう。しばし想像してみる。

ペットリバースという会社があった。最初この名前を区切る位置が判らなかった。ペットリ・バースなのか、ペット・リバースなのか?しばらくして、ペットはペットボトルのペットのことで、リバースはリサイクルを意味していることが判明した。要するにペットボトルのリサイクル工場だ。他に名前の候補は無かったのだろうか。意味としては正しいのかもしれないが、何というか、あまりに直接的だ。こういったネーミング・センスの良し悪しは、リリースしてみないと判らないという側面を持っている。受け取る側がどれだけ勘違いしてしまうか、そして勘違いすることがいつか正しくなるという逆説が存在すること、これを予想しつつネーミングをすることは難しい。

次の帰りの電車の時間まで30分程度。道路も一つしかなく、しばらくあるいて同じ道路を引き返すのが精一杯で、それ以上散策することはできなかった。


駅に戻って、おざなりに育てられた植木を眺めていた。サボテンが密集している鉢が気になった。彼らの棘は、生きるうちに育っていったのではなくて、棘が生えていた種類が生き残ったのだ。猫は可愛いのではなく、可愛い猫が生き残ったのだ。そういった変化と適用には必ず死が介在していることを思う。


電車が到着した。



私は主に右側の窓に張り付いて写真を撮った。

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永瀬宗彦 - Nagase Munehiko

Author:永瀬宗彦 - Nagase Munehiko

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